christina

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life is short

《桜の詩》の対話

直哉

ただし、私はその後作品を創作する
私は圭に負けない絵を描くつもりだ
この決意を下した以上、もう引き下がることはない......
もう一度筆を取らなければならない......
うん!?

震えているみたいね...... なぜ?

直哉

震えているなんて...... 全然ないわ... そう言いたいだけ......

なんだか興奮しているみたいね... 何か怖いことがあるの?

直哉

そ、そんなことないわ......

あなたは強がりすぎるわ... 本当に、草薙家の人はみんなそうだわ...

直哉

な、何を言ってるんだよ... 震えてるから抱きしめるなんて?

うん、だって直哉のことは私が一番よく知っているから
子供の頃から、あなたはとても負けず嫌いな子だった。大人にも臆せず立ち向かう
でも、その表情をするとき、いつも少しだけ震えているのよ...
何かに挑戦しようとするとき、何かに立ち向かおうとするとき、あなたはいつも震えるの
いつでも、あなたは勇敢で無敵の英雄のように振る舞っている
その姿は、ほとんどの人にとって、絶対的な力を持つ英雄のように見える......
どんな困難にも立ち向かえる、無敵の英雄...
でも私の目には、あなたのその姿はただ傷だらけの折れた翼の鳥が再び空に飛び立とうとしているように見えるだけ......
直哉は戦いのたびに自分に傷をつけている......

直哉

たぶん昔からそんな姿を憧れていたからかもしれない
かっこよく現れて、すべてを解決する超人的なヒーロー
どんな困難にも打ち勝つことができる。そんな英雄......
でもそんなことは簡単にはできない
そのようなことができるのは物語の中の英雄だけ
現実はそんな風にはいかない
普通の人が英雄になろうとすれば、当然何かを失うことになる...
人はそんなに万能ではない......
だから、何かを守るためには何かを失わなければならない......
私はよく考える、なぜ現実の世界の英雄たちは物語の中のように脆弱なのかと...
父を見ていてそう思った......
この人も人生でいろいろなものを失ってきた
でも、彼は一番大切なものを失っても戦いをやめなかった
だから、私は彼の志を継ぎたいの

直哉

夏目おばあさんは言ったことがある
" 自分が若い頃、人生で奪われるばかりだった...
だから、今は奪い返す... だって私は悪人だから "
人生が奪われるばかりだからこそ、そんなことが言えるのかもしれない
他人を真似するには代償が必要なのよ
代償なしにはできない
私は誰よりもそのことをよく知っている......
だから... 震えるの......
決意するときも...
足が震える。一歩も踏み出せない感じがする
だから、私は立ち止まる
そうすれば震えが止まるから......

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